解説
ジョージ・クルーニー主演の大スペクタクル巨編。1991年、ある漁師たちに降りかかった大嵐“グレイス”。彼らの運命を実話に沿って描いてゆく。ビル10階分に相当する巨大な波のうねり、暴風・豪雨に荒れ狂うハリケーンの映像は圧巻。監督は「U-ボート」のウォルフガング・ペーターゼン。
トレーラー
あらすじ
1991年10月末。マサチューセッツ州の由緒ある港町グロースター。ヴェテランの漁師であるビリー(ジョージ・クルーニー)を船長に、
ボビー(マーク・ウォールバーグ)、
マーフ(ジョン・C・ライリー)ら総勢6名を乗せたアンドレア・ゲイル号が出港。不漁続きのせいであからさまに苦情を言う船主ボブ(マイケル・アイアンサイド)を見返すためにも、親しいライヴァルの女船長リンダ(メアリー・エリザベス・マストラントニオ)に男の意地を見せるためにも、ビリーは今度こそ大漁で帰港する決意だった。ボビーは年上の婚約者クリスティーナ(ダイアン・レイン)との新生活をスタートさせるためにひと稼ぎが必要で、兄貴分のビリーに従った。
それぞれの決意を胸に秘めた今回の操業だったが、いつもの漁場グランドバンクスでは成果が上がらず、ビリーはクルーの反対を押し切り、遠方のフレミッシュ・キャンプまで遠征、みごと大漁となった。
ところが帰路、北大西洋で“グレイス”と名付けられたハリケーンが発生、
さらにその進路で爆弾低気圧と寒冷高気圧が待ち構え、三者が完全にぶつかり、古今未曾有の大嵐“パーフェクト・ストーム”がアンドレア・ゲイル号を襲った。
気象図で天候を予測したリンダはビリーに警告を与えたが、時すでに遅し。かくしてビリーらクルーは、恐るべき自然の猛威に完全に翻弄されるのだった。
結末
リンダの連絡で、沿岸警備隊のヘリコプターは、アンドレア・ゲイル乗員の救助に向かう。
グロースターではアンドレア・ゲイルの遭難が報じられ、
クリスティーナやエセルが状況を見守る。
沿岸警備隊のヘリコプターは、空中給油に失敗してしまい、
乗員は脱出するものの機体は墜落する。
しかし、漂流していた乗員は、不明の一人を残し巡視船に
発見され救助される。
ビリーはこれ以上の前進を諦め、アンドレア・ゲイルは引
き返すことにすことになり、難関を切り抜けて夜明けの陽
が船を照らす。
しかし、一瞬静まり返った直後、アンドレア・ゲイルは大波
に飲まれ転覆してしまう。
船員は閉じ込められ、ビリーとボビーは船外に出ようとす
るが、ビリーは船に戻り海底に沈んでゆく。
海面に出たボビーは、心の中でクリスティーナに語りかけ
ながら覚悟を決める。
その後、昼夜の捜索は1週間続くが、アンドレア・ゲイルと
沿岸警備隊員1名の捜索は打ち切られる。
グロースターでは、アンドレア・ゲイルの乗員の追悼式典
が執り行われ、リンダが式辞を述べる。
クリスティーナは、桟橋でエセルと共にボビーを想う。
そしてリンダは、400年近くの間に、1万人のグロースター
の人々が沈んだ海へと船を走らせる。