札束より欲しいもの、おまえにはあるか?「黄金を抱いて翔べ」 あらすじと結末




解説

日本推理サスペンス大賞に輝く高村薫のデビュー小説を、『パッチギ!』シリーズなどの井筒和幸が実写化したクライム・ムービー。万全の警護システムが敷かれた銀行地下金庫からの金塊強奪に挑む男たちと計画の思わぬ行方を、息詰まるタッチで活写する。『悪人』の妻夫木聡、『ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~』の浅野忠信、『BECK』の桐谷健太、『釣りバカ日誌』シリーズの西田敏行、東方神起のチャンミンなど、豪華な顔ぶれが結集。裏切りや疑心が交錯する物語に加え、計画の推移を綿密に追ったディテールにこだわった描写も必見。

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予告編

あらすじ

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過激派や犯罪者を相手に調達屋をしていた幸田弘之(妻夫木聡)。幸田は二十数年ぶりに訪れた故郷の大阪で、大学時代の友人・北川浩二(浅野忠信)からある計画を持ちかけられる。

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大手銀行本店の地下にある240億円相当の金塊を強奪するというのだ。銀行担当のシステムエンジニアである野田(桐谷健太)と共に計画を練る中で、
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さらに、元エレベーター技師で銀行の内部にも詳しい“ジイちゃん”こと岸口順三(西田敏行)と、
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爆弾に精通している元・北朝鮮のスパイの青年“モモ”ことチョウ・リョファン(チャンミン)
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を仲間に引き入れる。計画を知ってしまった北川の弟・春樹(溝端淳平)もメンバーに加わって、
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いよいよ六人の男たちによる計画が始動する。目標の金塊は銀行の地下3階にある。地下2階の駐車場から侵入すると同時に、中之島変電所を爆破し、銀行だけでなく辺り全域を停電にする作戦だ。その準備のため、幸田は野田と共に群馬・高崎の工場の輸送車を襲撃し、ダイナマイトの強奪に成功する。が、思わぬ障壁が彼らを待ちうけていた……。
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結末

ダイナマイトの強奪後、北川の妻子がヤクザにひき逃げされ殺されてしまう。北川はチョウ・リョファンをかばうためにヤクザと真っ向から対峙する。
激怒したのは、弟の春樹であった。単車でヤクザと対決し相討ちとなり、春樹は亡くなってしまう。そんな時、グループから脱け出したいと言い出す野田。幸田が脅し思いとどまらせる。
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決行の前日、北朝鮮工作員がチョウ・リョファンを襲撃し一緒にいた幸田も桃太郎も、傷ついてしまう。ふたりが向ったのは、吹田の教会。
幸田にもたれかかる形で、北朝鮮工作員は息を引き取りすでに6人のメンバーのうち、2人は亡くなってしまう。
金は本当に奪取できるのか?

そして、生き残るのは誰か?

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幸田は、北朝鮮工作員からもらったモルヒネで辛うじて痛みを止めていた。ピッキングで何箇所か錠を開け、変電所に爆薬を仕掛け大爆発と共に炎上し、一帯を停電に追い込む・・・・。
当初は奪取作戦には参加せずオブザーバーに徹するつもりだった斉藤順三も、自ら乗り込みソフト会社の社員として銀行に乗り込んでいた野田が、エレベーター一基を使用不能にする。
岸口を先頭に、北川も幸田もエレベーター保守会社の社員として銀行に乗り込み北川は、次々と銀行警備員の自由を奪っていく。
しかし、ここで野田が予定時刻より先に、共同溝を爆破してしまうミスを犯してしまうが
北川も幸田の2人は何箇所かのドアを爆破し、ついに金庫にたどり着く。たがねにハンマーを打ちつけ金庫の扉を破壊する。そして、ゆるんだ蝶番の部分にバールを押し込み6トンの金が、2人の前に姿を現わす・・・・。
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2人はキャリーバッグ金に詰め込んでいくが傷ついた幸田の手は動かない。
「お前は見てろ、俺がやるから」
次々と幸田はキャリーバッグに延べ板を入れていれ屋上に上がろうとするが、エレベーターが動かなかない。あわてて岸口に連絡しなんとか屋上に金を運びだす。
北川の計画は、キャリーバッグの握り手にザイルを通し、摩擦を利用し、ゆっくりと道路面まで降ろそうというもので道路で、野田がトラックを横付けにして待っていた。幸田は「俺が残る」と言い、北川を先に降ろさせる。さっさと金を下ろさずに幸田が向かったのが、やはり屋上にあるエレベーターの機械室であった。
岸口は、股間をぬらして首をつっていた。幸田の父親であった。岸口は一時吹田で牧師をしていてその教会に放火したのが、幼少期の幸田であった。聖書にはさまれた写真には、幸田と母親と牧師姿の岸口が映し出されていた。岸口は幸田の実の父親だったのだ。そして、息子の犯した放火の罪を被る・・・・。
幸田はよろけた足取りで、屋上のキャリーバッグを置いた場所に戻り一挙にキャリーバッグを降ろし北川と野田が力をこめてトラックに積み込んでいく。幸田は、ザイルをつかみ降りようとするが途中で落下してしまう。北川と野田は幸田をトラックの荷台に積みその時、駆けつけて来た警官隊の追跡を辛うじて振り切る・・・・。

その後、北川は黄色いシートに包んだ幸田の死体を、川に流し川底へと沈んでいく・・・・。
結局、生き残り黄金を手にしたのは、リーダーの北川と野田のふたりで20億円の強奪作戦であった。