概要
『地面師たち』は、大根仁が監督・脚本を担当した日本のストリーミングテレビシリーズである。
日活株式会社とブースタープロジェクトがNetflixのために制作し、綾野剛と豊川悦司が主演。
このシリーズは2024年7月25日に世界中でリリースされた。
土地の所有者になりすまして売却をもちかけ、多額の代金をだまし取る不動産をめぐる詐欺を行う「地面師」の犯罪を描く。
Netflixシリーズ「地面師たち」特別映像
キャスト
辻本 拓海- 綾野剛
ハリソン 山中- 豊川悦司
後藤 義雄- ピエール瀧
稲葉 麗子- 小池栄子
竹下- 北村一輝
オロチ- アントニー(マテンロウ)
長井- 染谷将太
辰(たつ)/下村 辰夫- リリー・フランキー
倉持 玲- 池田エライザ
真木 悠輔- 駿河太郎
青柳 隆史- 山本耕史
あらすじ
かつて、父の経営する不動産会社に勤めていた辻本 拓海は、自身のミスから「地面師」による不動産詐欺に遭い、それにより父が放火による一家心中を図って、父は一命をとりとめたものの、母妻子をすべて亡くした過去があった。
その後、デリヘル嬢の運転手をしていた辻本は、地面師グループのリーダー・ハリソン山中に偶然に出会い、仲間に誘われた辻本は「交渉役」として活動することになり、5年の月日が過ぎていた。
ハリソン山中の仕組んだ巧妙な作戦と指揮のもと、真面目で誠実な印象を与える交渉役の辻本や、高圧的な言動をする元司法書士の後藤 義雄、キャスティングを行う手配師の稲葉 麗子による「地主のなりすまし役」の人選によって、ターゲットとなった不動産会社『マイクホームズ』は細心の注意をして取引を行っていたものの、まんまと騙されて10億円を奪われてしまう。
さらにエキサイティングな狩りを切望するハリソン山中は、次なる獲物として港区高輪にある光庵寺の駐車場に目をつけ、最大手の不動産企業『石洋ハウス』に狙いを定める。
結末
石洋ハウスとの取引が成功した後、拓海はハリソン山中を呼び出し、隠し持っていた刃物で襲いかかるがハリソン山中は防刃チョッキを身につけており無傷だった。
逆に携帯電話型の拳銃で拓海を撃ち、逃走してしまう。辰が追いかけるが、捕まえることはできなかった。
拓海は腹を撃たれたものの、一命を取り留めた。一方、ハリソン山中は海外へ逃亡してシンガポールに潜伏していた。
資産を持つ裕福層に都合の良い法律の抜け穴が存在するシンガポールには、裕福な日本人が多く住んでいる。そして、ある資産家の男に目をつけたハリソン山中は、無垢な笑顔で彼に近づくのだった。
まとめと考察
ハリソンによる制裁: ハリソンは、裏切り者や不要になった人物を容赦なく排除する。辰はハリソンにビルから突き落とされ死亡し、竹下はハリソンとその部下によって廃墟で殺害される。また、オロチもハリソンに射殺される。
辻本の自白: 辻本は最終的に倉持に全てを白状し、事件の真相が明らかになる。
ハリソンの目的: ハリソンは単に金儲けのためだけでなく、詐欺を通して人間が歪む様を見ることに快楽を感じていることが示唆されている。
辰の死: ハリソンは辰に対し、「自殺に見せかけて飛び降りるか、家族を全員殺されるか選べ」と迫り、最終的に辰を突き落とす。
竹下の死: 竹下は楓を殺害した後、ハリソンに拉致され、尋問の末に殺害される。
オロチの死: オロチは地面師になるためのテストとして拓海を刺しますが、直後にハリソンに撃たれる。
辻本の自白: 辻本は倉持に「私で何かできることがあれば協力する」と伝え、全てを白状したことが示唆されている。
麗子の生死については明確な描写がないため、殺害された可能性が高い。
ハリソンの残忍さと底知れない狂気が強調されている。
これらの情報から、「地面師たち」は、地面師たちの暗躍と、彼らを操るハリソンの非情さを描いた作品であり、最終的には事件の真相が明らかになるものの、多くの犠牲を伴う結末であることがわかる。