概要
『相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン』(あいぼう げきじょうばん ぜったいぜつめい! よんじゅうにてんいちきゅうごキロメートル とうきょうビッグシティマラソン)は、2008年5月1日に全国東映系で公開された日本映画であり、テレビ朝日系で放送されている刑事ドラマシリーズ『相棒』の劇場版第1作である。
監督は和泉聖治、脚本は戸田山雅司。テレビ朝日開局50周年記念映画作品。
本作は人気ニュースキャスターが殺害された殺人事件に端を発した東京ビッグシティマラソンの参加者を狙う犯人と杉下右京と亀山薫ら特命係の駆け引き、その殺人事件の裏に隠された国家の思惑と南米エルドビア共和国で起きた日本人青年殺害事件等複雑に絡み合ったストーリーが描かれる。本作の時系列については、特に明らかにされていないが、劇中で行われる「東京ビッグシティマラソン 2008」と言うセリフ等から、season6とseason7の間に位置した2008年頃とされる。
公開後のシリーズではSeason7 第18話『悪意の行方』、Season10 第5話『消えた女』では本作での出来事が後日談として触れられており、後者では本作と同じく戸田山雅司が脚本を担当し一部出演者が続役登場している他、亀山薫の回想シーンに本作の終盤映像が流用されている。
予告編
あらすじ
人気ニュースキャスターの死体が電波塔に吊るされる事件が発生、現場には「f6」という謎の記号が残されていた。その頃右京と薫は左翼過激派「赤いカナリア」から手紙爆弾を送りつけられた衆議院議員・片山雛子の警護を担当していたところ、彼女の乗る車が突如襲撃を受ける。右京と薫はそれを間一髪で阻止するが、そこにはニュースキャスター殺人事件同様に、謎の記号が残されていた。2つの事件を結びつけた2人は、一連の事件がインターネット上のSNSサイト内で行われる擬似裁判で死刑判決を受けた著名人を狙った連続殺人事件であることを突きとめ、同時に連続殺人事件の被害者達を訪ねまわる女性の存在を知る。
右京は現場に残された記号がチェスの棋譜記号であることを知り、犯人が東京ビッグシティマラソン(モデルは東京マラソン)をターゲットにしていることを掴む。そして被害者達を訪ねまわっていた女性・やよいが武藤弁護士に保護されたことを機に事件の犯人とその犯行の目的が明らかになる。
一連の犯行の動機には、5年前、一人の青年が南米の国家・エルドビアで反米勢力に拉致され人質にとられるが、国によって見殺しにされて死亡した人質事件とその事件に関する外務省の機密文書「Sファイル」の存在が絡んでいた。犯人による国への復讐は15万人の観客と3万人のランナーを巻き込む未曾有の事態に突入する。
結末
警視庁の窓際部署である「特命係」の杉下左京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)は、連続する猟奇殺人事件を追いかけるうちに、衆議院議員である片山雛子(木村佳乃)に行き当たる。雛子の亡き父は、外務大臣も務めた大物議員だった。殺人現場に残された謎の記号を分析する左京は、それがチェスの棋譜にあたることを発見する。
殺人は、ネット上のサイト「人民法廷」で予告されていた。そして、犯人から次の犯行の予告メールが届く。その場所は数日後に開催される東京ビッグシティマラソンのコースであり、ターゲットは3万人のランナーと15万人の観客だった。犯人の足跡を洗う左京と薫の前に、木佐原(西田敏行)とやよい(本仮屋ユイカ)が浮かび上がる。
やよいの兄の渡は、南米で難民の救済活動中にゲリラに拉致され、その行動を日本中のバッシングを受けた末に殺害された人物だった。その報復として、兄の親友の塩谷(柏原崇)が連続殺人事件を仕掛けていると気がつく左京たち。
薫たちは開催中のマラソンコースを厳重に警備するが、そこで起こるアクシデントはすべてダミーだった。やがて、左京と薫は塩谷のアジトを発見するが、すでに彼は毒をあおって死の寸前だった。マラソン大会は、無事に終了した。その表彰式で、元総理を狙おうとしていた木佐原を捉える左京。塩谷は実行犯であり、すべての計画は木佐原によるものだった。
その動機は、国家から切り捨てられてゲリラに殺された息子の無念を晴らすためであり、その経緯を記した外務省に眠るSファイルの存在を明らかにすることだった。そして、木佐原は癌に侵されており、余命半年の身の上だった。隠蔽されていたSファイルは、雛子の手によって公表される。
木佐原渡は退去勧告を受けていなかったことが証明され、汚名をそそぐことができた。涙ぐみ会見を見ている父と娘の姿は、左京と薫にとっても胸を打たれる光景だった。

























