今は亡きリバー・フェニックス主演・・・
解説
36時間の中に捉えた青春物語。製作は「蜘蛛女のキス」「モナリザ」などで知られるアイランド・ピクチャーズの社長で、「ダウン・バイ・ロー」の製作を手がけたラッセル・シュワルツ。監督は自伝的な原作「さよならのキスもしてくれない」の著者で、脚本も手がけているウィリアム・リチャート。撮影はジョン・J・コナー、音楽はエルマー・バーンスタインが担当。出演は「スタンド・バイ・ミー」のリヴァー・フェニックス、「天国の門」のポール・コスロ、メレディス・サレンジャー、アン・マグナソン、マシュー・ペリー、ロアンヌ、60年代のフォークシンガー、ドノヴァンの娘のアイオン・スカイほか。
自分の現状に不満を持ち、両親を疎ましく思うこの年ごろ特有の、悶々とした思いがアメリカの青春映画らしいテンポの良さで描かれている。なにしろ常に遠くを見るようなリヴァーの切ない目がいい。リヴァーの最後の少年姿を観るための映画とも言える。
あらすじ
シカゴのノースショアに暮らす17歳のジミーは高校を卒業したばかり。貧しい家庭やうるさい両親がイヤで大学進学を機に街を出ようと決めていた。ところがトラブルが起きて、大学進学はおろか街を出ることもできなくなる。友人たちやガールフレンドは明るい未来に向けてこの街を出ていくというのに、自分だけが取り残されるようで居ても立ってもいられない。自分もガールフレンドのリサを追いかけてハワイに行こうと計画するのだが……。
結末
ジミー・リアドン(リヴァー・フェニックス)は、ハワイの大学へ進学することになっているリサ(メレディス・サレンジャー)、と共にハワイに行こうと決意する。そのために残された時間は24時間。まず妹を騙して少しばかりの金を手に入れたあと彼が考えたのは、ジゴロ!
ついに母親の親友で金持ちのジョイス(アン・マグナソン)とベッド・インしたが、彼はジミーの父とも関係があったことが判明する。だんだんと収拾不能の方向に事態は進んでしまい、おまけにリサの恋仇まで現われて、カーチェイスをくりひろげるハメになる。しかし、こうした体験が大人になるために必要な通過儀礼だったことに気づいたジミーは、父親と自分の関係を見つめ直し、父の母校へ行き、新たな自分の可能性を見つけることを誓うのだった。