愛する女も仲間も失い戦いつづける妥協を許さぬ青春像!「セルピコ」 結末




 正義を貫いた実在の警察官セルピコの真実の物語。
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解説

『セルピコ』(原題: Serpico)は、1973年製作のアメリカ・イタリア合作映画。シドニー・ルメット監督作品。ニューヨーク市警に蔓延する汚職や腐敗に立ち向かう警察官の実話に基づいた作品。主人公であるフランク・セルピコをアル・パチーノが演じている。

1976年、『アウトロー刑事・セルピコ』としてデヴィッド・バーニー、バート・ヤング出演でドラマ化された(全15話)。パイロット版TV放送時題名『新セルピコ 孤独刑事最後の挑戦』。

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あらすじ

雨の降る夜、救急病院に一人の重症の警察官が運び込まれた。彼の名前はフランク・セルピコ、ニューヨーク市警の麻薬課刑事だ。セルピコは捜査中に同僚の警察官によって銃撃され、負傷したのだという。そのニュースを聞いた彼の上司は、「俺はセルピコを撃ち殺したいと言っていた警察官を6人知っている」と部下に語った。
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何故セルピコは本来味方であるはずの警察組織内に多くの敵を抱えていたのか?物語はセルピコの警察学校の卒業式まで遡る。


結末

1971年2月、ニューヨーク市警の警官フランク・セルピコ(アル・パチーノ)が重傷を負ってグリーンポイント病院に担ぎこまれた。
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地区総監グリーン(ジョン・ランドルフ)は早速彼の病室に24時間の警戒態勢をを引かせた。これより11年前、セルピコは希望と使命感に燃えて警察学校を卒業した。82分署に配属され、はりきって勤務についたが理想と現実のギャップはみるまに彼の内部で広がっていった。潔癖なセルピコには日常茶飯事として行なわれていた同僚たちの収賄、さぼりなどが耐えがたいものに感じられた。
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犯罪情報課勤務に変わって、彼は向上心の満足と息ぬきをかねてニューヨーク大学へ勉強に行くようになり、そこで会ったレズリー(コーネリア・シャープ)というバレー・ダンサーと知り合い、やがて同棲するようになった。
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私服になるための訓練を受け始めた彼が、ブレア(トニー・ロバーツ)というプリンストン大学出の同僚と仲良くなった。訓練が終わると、2人は私服刑事として、セルピコは93分署に、ブレアはニューヨーク市長の調査部に配属されることになった。ブレアにいわせるとこれは2人の性格にピッタリの配属だということになる。セルピコは町に、そしてブレアは政治に大きな関心を寄せていた。配属された最初の日、セルピコは何者かにワイロの分け前を渡された。ブレアに相談し、調査部長に報告したが、部長はただ忘れてしまえと忠告するだけだった。同時に私生活の面でもレズリーを失った。セルピコは再びマクレインに会い、ブロンクスの第7地区に勤務を変えてもらった。
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だがここも事態は最悪だった。前の分署で顔見知りだったキーオ(ジャック・キホー)という男が近づき、ここの分け前は今まででも最高だと耳打ちした。彼が受け持たされたのは、ルベルという同僚とワイロ回収の仕事だったが、どうしても金をうけとろうとしないセルピコの立場は徐々に孤立せざるを得なかった。ブレアとセルピコは、市長の右腕として働いていたバーマンに実情を訴えたが、この夏には暴動がおこる公算があり、市長としても警察と対決するわけにはいかないという理由でとりあげてもらえなかった。セルピコは窮地に立たされ新しい恋人ローリー(バーバラ・イーダ・ヤング)とも衝突、喧嘩別れしてしまった。
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今やセルピコは地区中から異端者扱いで、第8分署に転任することになったが、彼を相棒として引き受けてくれるのはロンバート警視ただ1人だった。ブレアやロンバートの応援で、ついに意を決したセルピコが汚職の実態をニューヨーク・タイムスにぶちまけた。このニュースでニューヨーク中が蜂の巣をつついたような騒ぎになった。しかしセルピコはデラニー総監によって、市で最も危険なブルックリンの麻薬地帯に転勤を命じられた。ある日、数人の同僚とともに麻薬犯逮捕に出勤した彼は、そこで重傷を負う破目になった。
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状況からみて、同僚が助けようとすれば助けられたのである。命がけでなぜあんなことをしたのかというグリーンの問いに、セルピコは答えた。自分自身のためだった、と。今、セルピコは退職し、傷痍年金を受け、スイスに住んでいる。
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