降り注ぐ苦しみは 愛か狂気か――「ストロベリーナイト」 あらすじと結末




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解説

竹内結子がノンキャリアから警視庁捜査一課の刑事にのし上がったヒロインを熱演したテレビドラマ「ストロベリーナイト」の映画版。誉田哲也原作の人気ミステリー小説「インビジブルレイン」を基に、ある連続殺人事件に絡んだ思いがけない出来事のてん末を描き出す。

予告編

あらすじ

雨の夜、中野東署管内で男の死体が見つかり、警視庁捜査一課・姫川玲子(竹内結子)のもとに、入院中の上司・今泉(高嶋政宏)から連絡が入る。

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被害者は29歳の小林充(金子ノブアキ)という男性。龍崎組傘下“仁勇会”の下部組織“六龍会”の構成員だった。
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体中の多数の刺し傷、縦に切り裂かれた左目という犯行方法が、5日前に起きた三鷹の殺人事件、3日前の業平橋の殺人事件と一致。連続殺人事件と見た警察は、姫川班の管轄である中野東署に合同特別捜査本部を設置。三鷹、業平橋との合同捜査となる。
姫川班の他、玲子のライバル・日下(遠藤憲一)、組対四課、昇任で異動したはずの井岡(生瀬勝久)など捜査員たちが次々と会議室に集まる。各事件の被害者がすべて広域指定暴力団・龍崎組の構成員だったため、事件は内部抗争の可能性が高いとされた。

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会議終了後、玲子は偶然“小林充を殺したのは柳井健斗(染谷将太)”
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という不審なタレコミを受ける。3つの事件は果たして連続殺人事件なのか?玲子の頭を疑問がよぎるが、管理官の橋爪(渡辺いっけい)からは、“捜査線上に柳井健斗の名前が出てきても一切触れるな”という命令が下る。
納得できない玲子は、姫川班と井岡を部下の菊田(西島秀俊)に託し、単独捜査を開始。

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菊田は石倉(宇梶剛志)、葉山(小出恵介)、湯田(丸山隆平)ら姫川班のメンバーとともに玲子の単独行動をサポートする。
やがて玲子が辿り着いたのは、柳井健斗の家族を襲った9年前の悲しい事件。数日後、玲子は柳井の知り合いで成稜不動産の営業部長を名乗るマキタ(大沢たかお)という男に出会う。だが、その正体は龍崎組若頭補佐・極清会会長の牧田勲。
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連続殺人事件の渦中の人物だった。この出会いが玲子の人生を大きく変えてゆくことになる。一方、複雑に絡まった一連の事件は、警察の威信を揺るがし、捜査は思いがけない方向へ……。辿り着いた真実の先に玲子が見たものとは……?

結末

龍崎組の若頭補佐・牧田勲は若頭・藤元の組への裏切りをひそかに追及しながら、連絡のつかなくなった柳井の部屋を訪れたところで姫川と出会う。牧田は不動産会社の社員と身分を偽り、柳井を探す姫川と連絡を取り合う関係になる。
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そんな中、藤元が何者かに射殺され、連続殺人は4人目となる。やがて、牧田と会っていた姫川、そして菊田は彼の正体を知る。牧田が姫川を抗争に利用していると考えた菊田は彼の元に乗り込むが、姫川への男としての思いを見抜かれ、挑発される

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姫川は牧田に柳井との関係を追及し、柳井が情報屋として牧田との付き合いがあったこと、彼が藤元の情報を調べていたことなどを聞き出し、取引用の偽名口座番号を手に入れる。
牧田は姫川が抱える心の闇ゆえに自分に惹かれていることを指摘し、二人は雨に打たれる車の中で体を重ねる。姫川を追ってきた菊田は、その情事をただ見つめるばかりだった。

姫川の単独行動は長岡の耳にも入り、事件の捜査から外されてしまう。諦められない姫川は勝俣に柳井の口座番号を託し、その調査でアジトが判明する。
しかし、柳井はその場所で、一連の殺人が自分の単独犯行だという遺書を残し、遺体となって発見される。ここで姫川の部下たちは彼女に捜査指示を求め、その下に一致団結した姫川班は小林殺しの真実に至る。
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柳井は牧田の協力で小林に刃を向けたものの殺すことができず、その様子と彼の家族を侮辱した小林の態度に過去の心の傷を抉られた牧田が、自ら小林を手にかけたのである。姫川は独りで牧田に会い、出頭するよう説得する。
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だがそのとき、牧田の部下・川上が刃物を手に襲いかかり、牧田が刺される。小林を除く一連の殺人は、牧田に心酔するあまり、彼を目の敵にする藤元ら邪魔な者たちと柳井を殺し、全てを柳井の犯行に見せかけようとした川上の暴走によるものだった。牧田は泣き叫ぶ姫川の腕の中で、微笑みながら動かなくなってゆく。
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事件はそのまま隠蔽(いんぺい)されるかに見えたが、和田が記者会見の席で9年前の事件と連続殺人の関連を暴露し、不祥事の責任を関係者全員が負うと発言したことで長岡の企ては崩される。
姫川班のメンバーはそれぞれ所轄に異動となり、彼らの4年6か月の歴史は幕を閉じる。青空の下、異動の挨拶を交わした菊田と姫川はそれぞれの場所へと向かってゆく。
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