概要
空前のヒット作として社会現象にまでなった『機動戦士ガンダム』の続編(厳密にはTVシリーズではなく、劇場版三部作の設定を引き継いだ続編である)。登場人物およびガンダムのデザインは刷新され、前作の登場人物は年齢を重ねて再登場する。前作の「連邦対ジオン」という明快な図式に対して、本作は連邦政府と反政府組織との対立を中心に、終盤ではジオンの残党勢力が絡んでくる複雑な構図となっている。前作に多くみられたモビルスーツによる白兵戦闘シーンが減り、ビームライフル等による射撃戦闘シーンが多く描かれた。
OP
あらすじ
宇宙世紀0087。一年戦争終結から7年後の世界が舞台である。 ジオン公国軍に勝利した地球連邦軍は増長し、コロニーに対し、支配と圧力を強めていた。やがて連邦軍内部に「ジオンの残党狩り」を名目に、スペースノイドへの強権的制裁を加えるエリート部隊「ティターンズ」が創設された。急速に勢力を拡大したティターンズに反発する一部の連邦軍人やスペースノイド達は、反地球連邦組織「エゥーゴ」を結成する。そして、その中にはかつて一年戦争でジオン公国軍のエースパイロットとして「赤い彗星」の異名を持つシャア・アズナブルも、クワトロ・バジーナと名を変えて、エゥーゴの一員として活動していた。エゥーゴはティターンズの拠点であるサイド7のコロニー「グリーンオアシス」を襲撃、コロニーの住民カミーユ・ビダンがその戦闘に巻き込まれていく。 劇中の物語はここから始まり、エゥーゴとティターンズの戦いを主軸に、地球連邦軍、さらにジオン公国軍残党の一部が結成した軍事組織アクシズの動きを絡めて描かれていく。
ラスト
「私の残りの命を吸って、そして勝つのよ」……エマは、最後の力でカミーユにそう言い遺し、息を引き取る。エマの思いを受けて、再出撃するカミーユ。そこには、シャアとハマーン、そしてシロッコが三つ巴で睨みあう戦場があった。
エゥーゴが、グリプス2(コロニーレーザー)でティターンズ艦隊を攻撃しようとしていることを知ったシロッコは、レーザーを潰すためにジ・オで出撃、それをシャアの百式とハマーンのキュベレイが追う。
グリプス2の内部で激しい攻防を繰り広げる三人。しかし、機体性能の差か、ニュータイプ能力の差か、やがてシャアの百式が徐々に破壊され、追い詰められていく。
「貴様のようなニュータイプのなりそこないは、粛清されるべきなのだよ!」
「こんなところで朽ち果てる己の身を呪うがいい!」
「まだだ、まだ終わらんよ!」
最強のニュータイプたちに追い詰められたシャアは一度百式を捨て、かつてグリプス2の居住区だった区画へ逃げ込む。シャアを追って、それぞれモビルスーツを降りて居住区へ向かうハマーンとシロッコ。3人は、捨てられた劇場跡で対峙する。
「対した役者だったよ、シャア。ここがお前の死に場所になるな」
三勢力の事実上の指導者が、生身で撃ち合いながらその主張を展開する。
「私が手を下さなくとも、ニュータイプへの覚醒で人類は変わる。私はそのときを待つ!」
シャアの反論は冷笑され、彼自身も徐々に追い詰めらていく。だが、そこに突然カミーユが乱入してきて叫ぶ。
「本当に悪いのは地球の重力に魂を引かれた人たちだ、でも、そのせいでたくさんの人が死ぬのは間違っている!」
カミーユの乱入で、ハマーンとシロッコはグリプス2を脱出。シャアとカミーユもまた、モビルスーツに乗り込み、それぞれの敵と対決する。
そして、ハマーンに追い詰められたシャアは泥沼の戦場で消息を絶つのだった。
コロニーレーザーは結局発射され、ティターンズ艦隊の主力が壊滅する。
「これでは、エゥーゴに勝てん!」
シロッコの顔が歪む。母艦ジュピトリスへの撤退を決意したシロッコ前に、カミーユが立ち塞がる。
シロッコのジ・オの力の前に圧倒されるカミーユのΖガンダム。しかし、そのとき異変が起こる。
「女の声!?」
エマ、レコア、フォウ、ロザミア……これまで死んでいった兵士たちの声が、シロッコの耳に響き、ジ・オはその機能を停止する。
「ジ・オ、動け、なぜ動かん!?」
「俺の身体をみんなに貸すぞ!」
死んでいった者たちの力を集めて、カミーユはシロッコを討つ。シロッコは、カミーユを呪う言葉を遺して、死ぬ。
戦闘はティターンズ艦隊の壊滅と、アクシズの撤退で幕を閉じる、エゥーゴはその戦力の半数以上を失いながらも、辛うじて勝利を手にする。
生存者を探していたファは、宇宙空間を漂うゼータガンダムを発見する。
一瞬、安堵するファ。しかし、カミーユの精神は完全に異常をきたしていた。。