解説
『リング』シリーズや『仄暗い水の底から』などの鬼才、中田秀夫がメガホンを取ったホラー。とある団地へと引っ越してきた女性が、そこで続いている変死事件の真相を追ううちに想像を絶する恐怖を体験していくさまが描かれる。『苦役列車』の前田敦子がヒロインにふんし、渾身(こんしん)の絶叫演技を披露。『ドロップ』などの成宮寛貴が、彼女と共に団地の忌まわしい秘密を知る清掃員役で共演する。ホラーの名手としても知られる中田監督ならではの容赦ない恐怖演出に加え、社会問題となっている孤独をテーマにした物語も見ものだ。
予告編
あらすじ
老朽化したクロユリ団地へと移り住んできた明日香(前田敦子)は、隣室から聞こえる何かを引っかくような音にへきえきしていた。
ある日、鳴りやまない目覚まし時計の音を発端に、隣室で亡くなっている老人を見つけてしまう。それを機に周囲で頻発する怪現象に対する恐怖、老人を救えなかったという罪悪感から、精神的疲労を募らせていく明日香。老人が何かを伝えようとして音を立てていたのではないかと思った彼女は、遺品整理で隣室を訪れる特殊清掃員・笹原(成宮寛貴)とその真意を探ろうとするが。
結末
ある日公園の近くに建っている古びた団地の402号室に引っ越してきた二宮一家(前田敦子)
ご近所に挨拶に行くも、返事がなく帰る。 気分転換に公園へ行くと、小さい男の子が一人、砂遊びをしていた。声を掛ける明日香。でも逃げていってしまう。
その夜、部屋の中に何かの気配を感じるが・・・
それから色んな恐ろしい体験を明日香は経験する。
特殊清掃員の笹原忍ともその頃会う。依然としてミノルくんは公園にいて、いつの間にか明日香の話し相手に。
でも、明日香は老人の幽霊を見るなどして精神を病んでいく。そして笹原もやつれていく明日香が心配で気にかける。霊媒師に頼んで事実を教える。 家族で移り住んだはずの団地。
実は、家族は既に死んでおり、一人で団地に引っ越してきた明日香。そして公園の砂場で出会い、話し相手になってくれていた男の子「ミノルくん」こそが悪霊で、過去にゴミ収集車に入れられ、生きたまま焼却されて死んでいたことが判明する。
ミノルは明日香を連れ去ろうとするが笹原が明日香を助け、代わりに焼却炉に閉じ込められ焼かれてしまう。
命は助かったが、明日香は気がおかしくなってしまい、親戚に引き取られてクロユリ団地を後にする。