10兆円で世界のルールは変えられるか?「人類資金」 あらすじと結末




解説

『亡国のイージス』『大鹿村騒動記』などの阪本順治が監督を務め、原作の福井晴敏と共に脚本も担当したサスペンス。いまだ、その存在が議論されている旧日本軍の秘密資金、M資金をめぐる陰謀と戦いに巻き込まれていく男の姿を活写する。佐藤浩市、香取慎吾、森山未來をはじめユ・ジテやヴィンセント・ギャロら、海外からのキャスト陣を含む豪華な顔ぶれが結集。彼らが見せる演技合戦はもちろん、壮大で緻密な展開のストーリーも見もの。
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予告編

あらすじ

1945年、敗戦を不服とする反乱兵たちが日本軍の秘密資金を持ちだしていた。総量600トンにも及ぶ金塊を回収しに来た笹倉雅実大尉は、この先、資本という怪物を相手に戦うことになると見据え、金塊を軍に戻さず海へ沈める。2014年、父と同じくM資金詐欺の道を進む真舟雄一(佐藤浩市)
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は、相棒の酒田(寺島進)
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といつものように交渉を進めようとしたところ、彼を追っている北村刑事(石橋蓮司)が現れる。
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逃げようとする真舟に石優樹(森山未來)と名乗る男が近づき、“財団”の人間が真舟を待っているので同行してほしいと告げる。
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日本国際文化振興会、前身は日本国際経済研究所というその“財団”の名は、何者かに謀殺された父が死の間際にためていたノートの中にあり、真舟自身も詐欺をするときに使っているものだった。M資金は実在するのか、実在するなら一体何なのか。真舟は石の言葉に導かれるように“財団”のビルへ向かう。そこへ、防衛省の秘密組織に属する高遠美由紀(観月ありさ)とその部下・辻井(三浦誠己)らが現れ、真舟を阻止しようとする。
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逃げる真舟と石に向かい、このままでは消されると忠告する。翌朝、真舟と石はあるビルへ向かい、そこで本庄一義(岸部一徳)と会う。
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本庄は、M資金を10兆円盗み出すことを真舟に依頼。報酬は50億用意するとのことだった。仮の名を“M”(香取慎吾)という真の依頼者も現れ、かつて日本復興のために使われたものの今や単なる投資ファンドになり下がっているM資金を盗み出しマネー経済の悪しきルールを変えたいと話す。
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カネでカネを買うマネーゲームが世界を空洞化させており、そんな世界を救いたいという“M”に共感する真舟。破格の報酬とM資金の正体を知りたいという欲求が合わさり、真舟はこの話に乗ることにする。現在M資金は投資顧問会社代表を務める笹倉暢彦(仲代達矢)が率いる“財団”によって管理されているが、その実権はニューヨークの投資銀行が掌握。M資金を盗み出すために、真舟らは世界規模のマネーゲームを企てる。
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そんな彼らは、先物取引で失敗し、財務操作を重ねて損失隠しをしている財団の極東支部となっているロシア・極東ヘッジファンド代表の鵠沼(オダギリジョー)に目を付ける。計画が順調に進んでいるように見えたが、たった一つミスをおかしたことから事がうまく運ばなくなる。そんな異常な動きをニューヨーク投資銀行のハロルド・マーカス(ヴィンセント・ギャロ)が察知し、すぐさま清算人(ユ・ジテ)と呼ばれる暗殺者を真舟や石のもとに送り込む。真舟や石は監視され、追い詰められていく……。
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結末

暢人は真船に「世界が変わるその始まりを見てほしい。」と言い、石と3人で飛行機を乗り継ぎ、貨物船に乗る。貨物船には、真船の動きを察知した、ニューヨーク投資銀行のハロルド・マーカスが送り込んだ暗殺者・遠藤がいて、暢人を連れ去る。石に連れられて真船は、石(本名イシ・ユーキット)の故郷の小国、カペラ共和国に着く。
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石は村人にPDAを与え、これは援助ではなく投資だと言う。本庄が笹倉暢彦と会う。暢彦は本庄に、マーカスの電話の録音を聞かせ、暢人は殺されると教える。暢人がやっている事は、暢彦が望む変化と違っていた。本庄は帰り際、遠藤に毒を刺されて死亡する。
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カペラ共和国から帰った真船は、空港で美由紀に拘束され、護送車に乗せられる。真船は美由紀に、一緒に暢人を助けようと誘う。護送車の後をつけてきた酒田の車に、真船と美由紀が飛び移る。真船は遠藤に電話を掛け、マーカスの電話の録音を聞かせ、これが世に出れば、マーカスは終わりだと告げる。真船は酒田とその手下を集め、報酬の50億円で、カペラ共和国で石油採掘に失敗したイギリスの石油会社の株を買い占める。



マスコミは、カペラ共和国で油田が発見されたと報じ、石油会社の株価が急激に上がる。投資家に、カペラ共和国に投資したいと思わせるのが目的だった。ところがマーカスが手を動かし、株価が下がり始める。資金力の差に手の打ちようがないでいると、また株価が上がっていく。財団がM資金を使っているに違いなかった。
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国連事務総長がカペラ共和国に興味を持ち、カペラ共和国代表として石を国連に呼び、議事堂で説明させることになった。ニューヨークに着いた真船と石と美由紀は、遠藤に襲われる。遠藤に捕まった真船と美由紀は、マーカスの元に連れて行かれ、暢人と再会する。石だけが国連に着き、議事堂で演説を始めようとすると、各国代表が次々と席を立つ。これはマーカスの仕業だった。しかし、石が見せた、カペラ共和国の人々がPDAで撮影した写真に代表たちは興味を持つ。石は、数字だけのマネーゲームはやめようと演説する。
暢人と美由紀はカペラ共和国の学校に行く。一人で旅に出た真船は、行き倒れになり、少年に助けられる。

ラストはマーカスが日本国債に手を出そうとしているところで幕。