概要
『愚か者の身分』(おろかもののみぶん)は、西尾潤による日本の小説。第2回大藪春彦新人賞受賞作。
『東京・愚男ダイアリー』のタイトルで『読楽』2019年1月号に掲載された後、現在のタイトルに改題した上で2019年9月に徳間書店から刊行され、2021年5月に徳間文庫から文庫版が刊行された。
THE SEVEN初の劇場映画作品として、2025年10月24日に公開された。監督は永田琴、主演は北村匠海、共演に林裕太と綾野剛。PG12指定。劇場公開時は初週からランク外だったが、後のネットNetflixの国内ランキングでは1位になっている。
キャスト
北村匠海 (タクヤ) 主人公。SNSで女性を装い、戸籍売買などで稼ぐ
林 裕太 (マモル)タクヤの弟分として行動を共にする若者
綾野 剛 (梶谷カジ) 裏社会の運び屋。タクヤたちの運命を左右する人物
山下美月 (希沙良きさら) タクヤの仕事仲間で、ターゲットとの接触役(オトシ)
矢本悠馬 (江川春翔) 困窮の末、タクヤに戸籍を売った男
木南晴夏 (由衣夏) 梶谷の恋人。裏社会で生きる彼を陰で支える
田邊和也 (ジョージ )闇ビジネスの指示役
予告編
あらすじ
身寄りのない男性たちを騙して個人情報を引き出し、戸籍売買を行う「闇ビジネス」に従事するタクヤとマモル。
二人は過酷な環境で育ち、組織の手先として生きるしか道がなかった。
友情で結ばれた二人は、いつしかこの世界から抜け出したいと願うようになる。タクヤは信頼する梶谷の助けを借りて脱出を試みるが、ヤクザの支配が及ぶ裏社会の厳しい現実に直面することになる。
結末
主人公のタクヤ(北村匠海)は、戸籍を売買する組織に身を置いている。彼は亡くなった弟への悔恨から、弟のような存在であるマモル(林裕太)を気にかけている。
タクヤは組織のさらに上層にいるジョージから1億円を強奪する計画に参加するが、マモルには「普通の生活」を送ってほしいと願い、彼をこの危険な件には関わらせないよう遠ざける。
無垢なまま裏社会に足を踏み入れてしまったマモルは、組織から抜け出せない状況に苦悩する。タクヤは何かあった時のためにと、最後にマモルへあるものを託す。
タクヤは自分が助からないこと、あるいは捕まることを予見し、事前にマモルの新しい身分証(免許証)や生活に必要な鍵を準備していていた。
最終的に、タクヤと梶谷は「ある形」で組織に一矢報い、闇の世界から身を引く(あるいは姿を消す)ことになる。彼らが遺したものは、マモルが「愚か者の身分」を捨て、まっとうな世界で生きていくための「切符」のようなものだった。

これまで社会の底辺で「ただ生き延びるだけ」だった彼らが、誤りながらも誰かを守ろうとした結果、物語は重苦しい余韻を残しつつも、どこか温かさを感じさせる「逆転劇」として完結する。
























