あらすじ
蓮実聖司(伊藤英明)は、生徒から“ハスミン”という愛称で呼ばれ、絶大な人気を誇る高校教師。学校やPTAの評価も高く、いわば「教師の鑑」とも呼べる存在だったが、それはすべて仮面に過ぎなかった。彼は他人への共感能力をまったく持ち合わせていない生まれながらのサイコパス(反社会性人格障害)だったのだ。蓮実は自らの目的のためには、たとえ殺人でも厭わない。学校が抱える様々なトラブルや、自分の目的の妨げになる障害を取り除くために、いとも簡単に人を殺していく。やがていつしか周囲の人間を自由に操り、学校中を支配する存在になっていく蓮実。だがすべてが順調に進んでいた矢先、小さなほころびから自らの失敗が露呈し、それを隠蔽するために蓮実はクラスの生徒全員を惨殺することを決意する……。
ラスト
蓮実は14才の時に自らの両親を殺害する。
これが彼の最初の犯行で、殺人鬼としての本性を両親に知られたことにより、
自身の身に害が及ぶと判断し、強盗の仕業と見せかけて犯行を行った。
その後、京都大学に進学するも、1か月で中退し、渡米してハーバード大学で
MBAを取得。そして、金融会社にてトレーダーとして才覚を発揮する。
ただ、この仕事は、インサイダーで儲けた利益を上司から横取りしようしたが、
その企てが上司に発覚され、2年余りで退職せざる得なくなる。
しかも、辞職後は、二度とアメリカ国内に
足を踏み入れることを禁じられ、国外追放される。
帰国した蓮実は、教員として勤めていた従妹の勧めもあって、
都立高校の教職に採用されることになった。
この都立高校では、また、蓮実は凶行を重ねることになる。
蓮実は不良生徒4人を自殺と見せかけて殺害したことで、
刑事から執拗な追及を受けることになる。
犯行は明らかにされることはなかったが、
最終的に、勤務先を変更することになる。
転向した高校の修学旅行中に、前学校の元同僚、釣井教諭と偶然と出会う。
蓮実の犯行を疑っていた釣井は、これをきっかけに
彼の働きぶりや様子を聞きに、蓮実の高校を訪れる。
これが蓮実の耳に入り、釣井の殺害にも手を染めることになる。
ここで、生徒の早水圭介は、蓮実が行く先々で発生する不審な死が
実は、蓮実の犯行ではないかと疑い始める。
早水は、蓮実が皆の行動をつぶさに知り得ているのは、
盗聴器がしかけられているからだと考えていた。
しかし、深夜、校内に侵入し盗聴器を探しているところ、
蓮実に見つかり、捕らえられて殺害されてしまう。
早水に好意を持っていた安原美彌は、行方不明となった早水圭介の
携帯電話を蓮実が持っていることを、ふとしたきっかけで気付く。
ここから、蓮実の恐ろしい惨劇の幕開けとなる。
蓮実は、文化祭の準備期間中、屋上に安原を呼び出し、
そして、遺書を書かせて飛び降り自殺に見せかけて殺害。
あとは、アリバイ工作で幕を閉じるはずが、ちょうど
屋上から出てくるところを永井あゆみに見られてしまう。
また、屋上のドアノブについた血痕を発見されてしまい、
犯行を隠ぺいするために、蓮実は永井あゆみを殺害する。
当初は、安原だけの殺害で終わるはずが、
想定外な出来事に蓮実は考えあぐねていた。
文化祭の前日、生徒たちが泊まり込みで準備を進めるなか、
蓮実は大量殺戮のなかに、安原と永井の遺体を隠せば、自分への疑惑がそらせるだろうと考えた。
そこで、蓮実は、クレー射撃を趣味としていた久米剛毅教諭に目を付け、
彼の犯行による全生徒の大量殺人となるように動き出す。
まず、校内にいた全生徒と二人の教員を殺害。
そして、久米教諭を自殺と見せかけ殺害し、
自分は監禁されていたと証言する。
蓮実のシナリオでは、これで終止符が打たれるはずだったのだが…。
裏をかいて、生き残った片桐怜花と夏越雄一郎の証言に加えて、
AEDに録音されていた殺害時の音声が決め手となり、蓮実は逮捕される。
しかし、蓮実は刑罰を回避するため、心神喪失状態を装い、
「悪魔に取りつかれた」という発言を繰り返すようになる。
惨劇が終わり、片桐怜花と夏越雄一郎は、もう一人の生存者、
飲酒運転の容疑が晴れた真田教諭と喫茶店で会っていた。
そこで、テレビを観ながら、心神喪失により蓮実の死刑が確定せず、
出所することになったら…と片桐怜花はぼんやり考えていた。
万が一、蓮実が触法となった場合、間違いなく殺しに来るだろうと。
片桐はそんな不安に怯えながら、蓮実の判決を待つのであった。。。
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