生か、それとも死か・・・!?「機動戦士ガンダム第08MS小隊」 あらすじと結末




解説

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『機動戦士ガンダム』とほぼ同時期を描いた外伝作品。他のガンダムシリーズと比べて、戦場の生々しさやリアリティを追求した描写が特徴的である。そこに、理想に燃える青年士官 シロー・アマダが主人公として登場することで、戦争の現実とかけ離れた彼の人物像が強烈な印象をもって対比されている。このためシローは劇中、軍務・倫理・色恋のはざまで迷走する。そこで主軸となるのは、戦場において敵兵同士が愛し合うという言うなれば戦場版『ロミオとジュリエット』である。このため、「リアル」なのは兵器のメカニック描写や戦闘のみであり、作品自体は中村雅俊の学園青春ドラマの戦場版を想定したとのことである。

OP

あらすじ

地球連邦軍の新米士官であるシロー・アマダ少尉

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は、東南アジア戦線の第08MS小隊長として配属されることになったが、地球へ向かうシャトルの窓から、敵機と交戦して危機に陥る先行量産型ジムを発見する。シローは急遽、シャトルに積んであった先行試作型ボールで出撃、

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敵機を行動不能にするも、ジオン軍パイロットともども遭難してしまう。そのパイロット、 アイナ・サハリンと生還のために一時協力して危機を脱したシローは、アイナとお互いの名前を名乗りあって別れる。

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配属された東南アジア戦線では、シローよりも古参のベテラン兵が数多く待ち受けていた。シローは「自分が隊長である限り、誰も死なせない」と理想主義丸出しの訓示を行い、宇宙でシローに助けられたテリー・サンダース軍曹以外の部下から失笑を買う。しかし、その真っ直ぐな態度や行動力は次第に周囲に認められていき、現地ゲリラの娘であるキキ・ロジータ

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との出会いをきっかけに、彼女らとの共闘体制を築くことにも成功する。

そんな中、ジオン公国軍がジャブロー攻略用に開発した試作兵器「アプサラス」の存在が明らかとなり、シロー率いる08MS小隊はヒマラヤ山中にて交戦、苦戦しながらもこれを撃破する。

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その時、シローはアプサラスのパイロットがアイナであると知り、戦闘の最中にもかかわらず彼女に「好きだ!」と呼びかける。機体が墜落したことでまたも遭難した二人は、互いに愛を打ち明けあい、連邦もジオンも関係なく同じ人間として分かりあえるという理想を共有する。

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しかし、そんなシローの思いを連邦軍上層部は理解せず、彼にスパイ容疑をかけ、08小隊を激戦区であるラサ戦線送りにしてしまう。一方、アイナの兄でアプサラスの開発者であるギニアスも、連邦との和解を訴えるアイナに疑念と憎悪を募らせる。

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そしてアプサラス完成という妄執に取り憑かれ、関係者全員を謀殺してアプサラスⅢを完成させ出撃、事態はラサを包囲する連邦軍との睨み合いに発展してしまう。シローはアイナを助けるため、連邦軍を抜ける覚悟を決め、たった一人でギニアスに立ち向かう。

結末

「みんな聞け、俺は軍を抜ける」
頭上に姿を現したアプサラスIIIの姿を確認したシローは、08小隊のメンバーに自分の思いを告げ、アイナを止めるべく仲間に背を向けた。その姿に銃口を向けるカレン機。シローの離脱を予想したライヤーは、カレンに行動に出たときは命を奪うよう命令していたのだった。しかし、カレンはシローを撃つことがでず、その背中を見送るのだった。

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一方、アイナはケルゲレンの脱出のために連邦軍に休戦を提案するが、それを疑問視するライヤー。アイナは、その疑問に対する答えとして、コックピットハッチを開けて自分の身を敵にさらすのだった。
攻撃が絶える中、宇宙に向けて発進するケルゲレン。しかし、ライヤーはアイナの行動の答えとして、ジムスナイパーによる射撃部隊に命令し、ケルゲレンを撃墜させる。

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「目を覚ませ! そして見ろ! これがお前の理想の生け贄なのか?」
ギニアスの言葉に煽られ、ライヤーの卑劣さに怒り攻撃を行おうとするアイナ。その時、目の前にシローの機体が目に入った。我に返ったアイナは、攻撃を続けようとするギニアスと対峙する。アイナの言葉を聞かず、妄執にとりつかれたギニアスは、妹に向かって銃を向けた。弾丸はアイナの胸を直撃し、彼女は宙に舞った。それを救うシローのEz-8。互いに傷つきながらも、二人は戦場で再会を果たすのだった。
連邦軍を殲滅しようと行動を開始するギニアス。シローとアイナは、ギニアスを止めという目的のもと、三度共に生き残るために、全てを終わらせるための戦いに挑む……。

アプサラスはジムスナイパーに後ろから攻撃され粒子砲は2人を反れた。アプサラスは機体を支える支軸を破壊されバランスを崩し地上に叩きつけられる。

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爆風で吹き飛ばされたアイナとシローは互いの名を呼び合い生きて再び合えた事を喜ぶ、ギニアスの撃った弾はアイナが首からかけていたあの時計に当たっていたのだった。

「兄がくれたこの時計がまた2人をつないでくれた」と運命を感じるアイナ。

「兄がこのままで終わるはずありませんアプサラスは必ず復活します」

「俺たちの手で決着をつけよう、兄さんとの対決を逃げてちゃだめだ」というシロー。アイナは時計をはずしその場に残して、2人でEz-8に乗り込むのだった。

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右腕を骨折しているシローを助け2人でアプサラスに攻撃を仕掛ける。アプサラスはフル出力で側にいるEz-8ごと本隊を吹き飛ばそうとしていた。

「アイナ・・・兄さんを殺す。これだけ痛めつけられると、もう手段を選べない」というシロー

「さようなら兄さん」とアプサラスを思い入れ深く見つめるアイナ。 ギニアスが「わたしの夢受け取れ!!!!」とメガ粒子砲を発射する瞬間、Ez-8はギニアスを狙いコックピットに取り付き破壊。アプサラスと共に山の火口に墜落し爆発。

山に向かって走り出しシローを探し始める08小隊のメンバー。。。「隊長~!!!」と皆が力の限り呼びかける

その後すぐ戦争は終結、結局シローは見つからなかった。。